股関節が硬いは実は大問題 ストレッチ習慣を付けよう

股間節が硬いと、実は将来的に体にダメージを与えるなんて、誰もそんな事、考えませんよね?しかし、股関節は下半身を支えている一方で、上半身も支える役割があります。体全体の中心と考えていいでしょう。だからこそ、日頃からストレッチをする習慣を付けて柔軟性を高める必要があるのですね。そこで、毎日、手軽く出来る股関節ストレッチを紹介していきましょう。

股関節の役割

股関節は、骨盤密接につながっており、下半身を支え、上半身をも支える重要な関節であり、体全体を支えている中心と言えます。よって、股関節に支障が生じると体に非常に大きなダメージを与えます。そして、股関節が硬い事で、血行が悪くなり、引いては、様々な病気を引き起こす事にもなり兼ねないのですね。

股関節の重要性と骨盤との関係については、以下の記事に詳しく解説しておりますので、ご覧ください。

侮れない 股関節が硬いことは、骨盤の歪みの原因に

股関節が硬くなる原因は、一つではなく、日常生活からくる生活習慣、怪我など、様々な要因が考えられます。

◎ 筋肉の凝り

筋肉というのは、部分的に切れているわけではなく、全体的に絡み合って形成されております。股関節の場合、脹脛や背中などの筋肉が絡み合って集まっているので、その何処かが硬くなると同時に股関節も硬くなります。

長時間のデスクワーク、立ち仕事などで、長い時間を同じ姿勢を続けていると筋肉が硬くなります。

◎ 加齢による歪み

加齢により、血管や筋肉が硬くなります。そして、関節と関節のクッションである軟骨が磨り減る事によって、柔軟性がなくなり、次第に股関節が硬くなっていきます。但し、年齢に関係なく体質的に硬い人もおります。

◎ 骨格の影響

怪我などにより、骨格に影響が出る場合もありますが、生まれつき骨格に問題がある場合もあります。例えば、股関節脱臼と呼ばれる、大腿骨頭という球状の骨がずれているという脱臼や、また女性の場合、出産により骨盤が歪むなどが挙げられます。日常生活の中で、知らず知らずに骨盤や背骨がずれてきますので、そうした日常的なズレが、股関節を硬くさせる要因にもなります。

股関節の柔軟性を高める運動

股関節を柔らかくするためには、ストレッチをする事が、原則です。股関節の柔軟性を高めるストレッチの紹介は、あらゆるサイトに掲載されております。

この章では、股関節の柔軟性を高める、また股関節の柔軟性を求められる運動について紹介しましょう。

どんなスポーツや運動も股関節の柔軟性は求められます。股関節の柔軟性を高める事で、パフォーマンス力が上がりますからね。その中でも、顕著に影響が出るものは、

  • ヨガ
  • バレエ
  • 器械体操
  • 新体操
  • ベリーダンス
  • フラ
  • ヒップホップなどダンス一般

です。体操系、ダンス系は、まさに股関節が硬いとパフォーマンス力は下がりますし、股関節の柔軟性が高いことで、身体的表現がより高まります。また、股関節に限らず、身体のあらゆる関節の柔軟性を求められますので、身体全体が柔らかく、美しい姿勢になっていきます。

きちんとした教室であれば、体操系、ダンス系を教えているスタジオや教室では、ステップの練習に入る前にはストレッチをします。したがってダンスのみならず、ストレッチや筋トレもついでに出来るのですね。教室によってはやらない所もありますが、、、、

しかし、ダンスは苦手という方もおりますので、そのような方には、ヨガが適しているでしょう。ヨガの動きは、ゆったりとしておりますので、運動が苦手な方も入りやすいし、また、身体が硬い方でも、継続していくことで柔軟性が高まってきます。

しかも、筋力もつき、体幹もしっかりとしてきます。気軽に誰でも入りやすいという点で、ヨガはお勧めです。しかも有酸素運動ですので、深い呼吸をする事で、精神的にもリラックスが出来て、体も伸びていきますよ。

「筋肉は吐くときに、伸びる習性がある」という事も念頭に入れておくと効果が更にアップします。そして、「心と体は表裏一体」である事を忘れずに!「心が硬いと体も硬くなる!」体質だけではなく、硬い原因には、そんな一面もある事を頭に入れておくといいですね。

フラは股関節を鍛えるダンス⁈

筆者が専門にしている「フラ」。前記事にも紹介した事がありますが、フラは、下半身をしっかりと鍛えていくダンスです。勿論、どのダンスもそうですが、フラは、上半身を真っ直ぐにしたまま、中腰で踊りますので、かなりの筋力を必要とされ、また踊るたびに筋力が鍛えられます。

一見、骨盤を使って、腰を動かしているように見えますが、そうではなく、大腿部の筋肉を主に使っていきます。大腿部の筋肉で腰を上へと押しあげていく動きが、フラのステップの基本動作になります。そのような動きを滑らかにしていく上で、股関節の柔軟性が求められてくるのですね。

実際にフラの動きをしてみないと、また、フラの動きをするにあたり、体のどの部分と密接に関わってくるのかについては、正直なところ、ある程度、長くやってみないと分かりませんが、、、、、、

しかし、中腰で踊り、下半身を使っていくという事は、イメージつくと思います。

実際にちょっとフラの動きをしてみましょう。下記の記事の中に、フラのステップの一つ、「アミ」という腰を回す動きの動画がありますので、試しにやってみましょう。

フラで腰回しダイエット その効果とやり方 動画付き徹底解説

この動画でも説明しておりますが、骨盤ではなく、下半身を、大腿部を使って、腰を回しておりますね。特に膝を前に押し出す動きが多いので、股関節が硬いと適切な動きが出来ませんし、また、違う体の部位への負担も掛かる可能性もありますので、股関節の柔軟性は、フラの動きには必要なのですね。

開脚する動きが多いバレエの方が、より高い股関節の柔軟性が求められますが、フラにも表には一見、分からない隠された動きの中に、股関節の柔軟性が求められているのです。

ストレッチを習慣化させるためのマインドセット

一番難しい事は、ストレッチのやり方を覚える事よりも、習慣化させるまでが一番大変だと思います。筆者の様に、ダンスを仕事にしている方にとっては、体を管理するのも仕事のうち、という意識があるので、習慣化させる事に対して、何の抵抗もなく難しくもありません。また、好きな事でもあるので、むしろやらない方が気持ちが悪いという感覚です。

しかし、筆者の大半の生徒もそうでしたが、習い事でフラをやっていても、自宅でストレッチを習慣化させる事は、一筋縄ではいきません。

「仕事で疲れて、早く寝たい」「面倒くさい」「やらなくても病気になるわけではない」など、沢山の言い訳を作ってやらないです。確かに、仕事で疲れて帰宅してきて早く寝たい気持ちは分かります。

しかし、5分も時間が取れないという事は、ほぼありません。ある意味、「時間は作るもの」ですので、普段の生活の中で、不要な生活習慣がないかを見直し、その時間を健康の為にストレッチの時間に充てるという事も出来るはずなのですね。

ここで、日本とアメリカでの健康に対する意識の違いについて紹介しましょう。日本は、健康保険のシステムが他国に比べ、全国民に対して充実している事から、治療費がそんなに掛からないため、病気になったら病院に行けばいいという、他力本願的なところがあると言われております。

一方、アメリカでは、健康保険制度が充実していない為、病気になったら、高い治療費を払わなくてはなりません。ですので、気軽に病院に行けない為に、健康に対する意識がとても高いと言われております。普段から、運動を心掛けて、病気にならない様に健康に気をつけているのですね。

確かに、ストレッチをしないから、直ぐに病気になる訳ではありません。しかし、40代、50代の生徒の中には、特に問題がなかったから、体に対して何もしてこなかったために、40肩や、腰痛に悩まされている方がおりました。そうなると、長年の積み重ねで、体はカチコチですので、急にストレッチや運動をしてもそう簡単には治らないのです。

それがキッカケで別の病気になれば、余計な治療費が掛かります。体もままならない、お金は掛かる、なんていう余生は送りたくありませんよね⁈

他人事ではなく、誰にでも当てはまる事として、このまま何もしなかったら、自分の体がどうなるかを想像してみてください。真剣に考えたら、毎日の5分、10分なんて大した事ではありません。

長期的に自分の健康状態や体を、ぼんやりではなく、今のままではどうなっていくかという事をしっかりとイメージをする、そして、今度は、きちんと運動やストレッチをしてきた自分の将来をイメージする事は、習慣化させるのに、非常に大事なマインドセットになります。

やり始めてから、効果が出るまで暫く時間が掛かるため、モチベーションの維持が大変ですが、実際に効果が出ると、テンションが上がります。筆者の生徒達の中にも、最初は、筋トレもストレッチも苦手な方が継続してやる事で、体力がついたり、体型の変化を感じるようになり始めると、モチベーションが上がり、継続して習慣になっていった方もおります。

楽しく股関節ストレッチ

それでは、幾つか股関節ストレッチをやってみましょう。股関節ストレッチというと、読んで字の如く、開脚するストレッチをイメージすると思います。勿論、開脚して、柔軟性を求めていく事がメインでが、いきなり開脚しても、体が硬い方からしたら、ハードルが高いでしょう。

先ずは、簡単に、そして、股関節を柔らかくする準備段階のストレッチも合わせて紹介しますね。

◉ タオルストレッチ

  1. 床に真っ直ぐに背中を付けて横になる
  2. 左脚を真っ直ぐに伸ばしたまま、右脚を垂直に上げる
  3. 右足の裏に長めのタオルを掛ける
  4. 右脚を前方へ倒す  (顔に近づける様に) ※膝を曲げない様に気をつける事
  5. この動きを3回する
  6. 脚を入れ替える  左脚も同様

※ どちらの脚から始めても良いです。

◉ 肩入れストレッチ

  1. 膝の高さまで腰を落とす
  2. 両脚を大きく広げる
  3. 両手を膝の上に置き、脚と同様に開いたままにする
  4. 上半身を軽く前に倒す
  5. 右肩を入れて視線は上に、そのまま15秒キープ
  6. 左肩を入れて視線は上に、そのまま15秒キープ

◉ 足首・膝裏ストレッチ

一見、股関節の柔軟性と関係ない様に思えますが、体は一つにつながっております。これらの体の部位の硬さが股関節の硬さに影響を及ぼします。器具を使うストレッチもありますが、今回は自宅の床の段差を利用したストレッチを紹介します。

  1. 自宅の段差の高い所に土踏まず辺りまで両足を引っ掛ける
  2. 両手上げて、ドア枠などに掴まる (両手で掴まる所が無いとこのストレッチは出来ません)
  3. 両足の爪先を上へ上げて、踵を下げる
  4. 足首、膝裏をしっかり伸ばし、このまま30秒キープ

◉ 前後開脚ストレッチ

  1. 上半身は真っ直ぐにしたまま、右膝を立てて腰を落とす
  2. 左脚を後方へ伸ばす  ※爪先は床につける
  3. そのままの状態で15秒キープ
  4. 脚を入れ替えて同様に

以上、4つのストレッチを紹介しましたが、全部する必要はありません。どれか自分がやり易いもの、また自分の体に効果を感じる事が出来るものを、毎日、継続してやると良いでしょう。出来れば、起床時と就寝前と1日2回するとより効果が出やすいですね。

まとめ

今回は、股関節の柔軟性を求められるエキササイズの紹介をしてみました。興味がある方は、是非、チャレンジすると良いでしょう。しかし、ダンスが苦手な方は、上記で紹介したストレッチを習慣としてやってみると良いですね。今から、末永く健康であるために、やってみましょうね。