デスクワークをしていると、ずっと座りぱなし、パソコンの前で同じ姿勢ですので、腰や背中は、カチコチになりますね。私も、フラのインストラクターをする前にデスクワークをしていた経験があるので、その辛さはよく分かります。そこで、今回は、そのまま椅子を使って、腰や背中をストレッチをして、スッキリさせる方法をいくつか紹介しましょう。
Contents
デスクワークの体への影響
デスクワークをしている人のほとんどが、昼休みを除いた7〜8時間、座りっぱなしですね。本来なら、1時間毎に5分程度、時間を取ってストレッチをする事が望ましいし、派遣法でも1時間毎に休憩を取る事は、決められております。しかし、現実は、業務の流れでそんなにマメに休憩は取れないし、また立ち上がって大広げにストレッチをする事も会社ですので、やりづらいでしょう。
しかし、こんな状態を月に160時間近く続けていたら、体に良いはずがありません。ここで、筆者がわざわざ体への悪影響を言わなくても、皆さんには周知の事ですし、実際に感じている人も多いと思います。
そこで、美と健康をテーマに、フラのレッスンをしている筆者から改めて、デスクワークの体への弊害についてしっかりと頭に入れてもらえる様に説明していきますね。
◉ 関節が硬くなる
四六時中、同じ姿勢ですので、体の節々がカチコチになります。首、手首、足首、いわゆる「首」がつく場所はカチコチです。それから、膝裏、ふくらはぎも硬くなります。同じ姿勢で、全く体を動かさないので、血液の流れが悪くなるからですが、関節が硬くなる事で、怪我をしやすくなります。下手をすると、捻挫、骨折しやすくなる可能性もありますよ。
◉ 内臓下垂になりやすい
人間の体は、加齢と共に、重力で下へ下へと下がっていく傾向にあります。皮膚もそうですね。中年期に差し掛かると、下腹部が出易くなりますが、これは太り易くなる事ということだけではなく、内臓が下へ下がる傾向になる事も影響しております。
それに加えて、ずっと座り放しの状態でいれば、内臓はどんどん下へと下がっていきます。本来の正しい位置になくてはならない臓器が、押しつぶされる様に下へと落ちていくのですね。長時間、椅子に座っていると背筋をずっと伸ばしている状態ではいれず、背中は丸まっていきます。
この姿勢が内臓を下へと追いやるのですね。では、内臓が下へ下がる事で、体にどの様な影響を及ぼすのでしょうか?
内臓が正しい位置にはなく、下がる事で、
- ポッコリお腹になる
- 膀胱が押されるので頻尿になりやすい
- 便秘になりやすい
- 基礎代謝が下がり太りやすくなる
- 猫背になる
- 血液循環が悪くなるので、肩こりや背中凝りになりやすい
- 腰痛になりやすい
などの症状が出ます。
これは、ずっと椅子に座りっぱなしでいる事で、インナーマッスルと言われている筋肉「腸腰筋」の筋力が弱くなってくるからなのですね。よって、加齢でポッコリお腹になったと思って、そのまま放っておくのは、将来的に良くありません。
◉ 頭痛が頻繁に起こる
筆者もそうでしたが、デスクワークをしている人の中に結構、頭痛で悩んでいる人が多いと思います。長時間の中で固定された姿勢でいる事による血行不良が引き金となっている事、そして、パソコンから発生される電磁波によって、頭痛が起こりやすくなっております。
筆者の場合、元々が肩凝り症であるので、酷い時は、週に1回のペースで頭痛になっていました。頭痛が重くなると、吐き気がして、立っている事も辛く、横になるしかないという状態がよくありましたね。
筆者自身もそうでしたが、辛くてつい頭痛薬を呑んでおりましたが、頻繁に呑んでいたので、効かなくなるし、副作用で胃腸の状態が悪くなります。この状態が重症化すると、脳梗塞や脳溢血につながっていくので、単なる頭痛と片付けてしまうのは、非常に危険です。
以上が、デスクワークによって起こる主な体への悪影響になります。
デスクワークでの正しい姿勢の取り方
長時間のデスクワークの中で、上記の様な健康弊害を軽減していくのに、先ず「正しい姿勢で座る」ということが大切です。
正しい座り方とは、単に背筋を伸ばすだけではありません。
- 首を前方へ出ない様に、真っ直ぐに伸ばす
- 背筋は伸ばすが、肩の力を抜く
- 目の高さはパソコンの上端より上
- 足は組まないこと
- 呼吸を意識してする
パソコンでの作業する際の正しい座り方については、色々なサイトでも掲載しております。筆者が声を大にして皆さんに伝えたい事は、
足を組まないこと!足を組むと骨盤が日常的にズレてきます。ズレてくると体はどうなっていくかは、下記の記事を参考までにご覧ください。
shino方式の腰回しダイエットとフラによる腰回しダイエットの効果 比較検証
上記の記事の補足ですが、骨盤は下半身を支える大きな骨格であり、更に上半身をも支えておりますので、骨盤がずれるという事は、自然と背骨や首の骨までもずれることになり、血行不良からくる病気を招くことにもなります。腰の痛みなども招きます。
そして、呼吸を意識する!この点もとても重要です。仕事に集中していると呼吸が浅くなり、酸素が脳にもそして体の深部にも行き渡らなくなります。その結果、頭はボーっとするし、体全体が常に緊張している状態になりますので、硬くなってくるのですね。
血行不良から、老廃物の排出がうまく出来ず、いつも疲労感を感じる事になります。
仕事は、ほぼ毎日、そして拘束時間も1日の1/3近く占めるのですから、自ら意識的に上記にある座り方を心掛けることは、健康寿命を延ばす上でとても大切なことです。
面倒がらずに、ちょっと意識を変えてやってみましょう。
デスクワーク時代の頭痛との闘い
第1章でも述べましたが、デスクワークをしていた約10年間は、頭痛との闘いでした。元々、肩凝りが酷い体質であり、低血圧ということもあって、1日中座りっぱなしという状態が堪えたのだと思います。特に冬は寒いので、余計に堪えました。.
その頃から、フラは習っていたのですが、週に3回のレッスンを受けていたとは言え、デスクワークをしている時間の方が圧倒的に長いです。尚且つ、図面の仕事でしたので、細かく、神経も使います。週に1回のペースで頭痛を起こす事もあり、自分自身、この状態が続いたらマズイな、と感じていた事は覚えております。
そこで、この状態を改善する為に色々とストレッチを調べ、取り組んできました。そして、その取組みが、現在の仕事に繋がっているのですね。
何度もしつこく言いますが、単なる頭痛と片付けてはいけません。頭痛がするということは、体や脳が悲鳴をあげている状態です。放っておくと、命に関わる病気になる可能性がありますので、もし頻繁に頭痛が起こる方は、このブログを読んだことをきっかけに、自分の体への毎日のケアを考えてみてください。
では、仕事中も含め、椅子を使ったストレッチを最後の章で紹介しましょう。
オフィスでも出来る椅子を使ったストレッチ
では、椅子を使った腰、肩周り、腕などのストレッチを下記に紹介します。
◉ 腰痛防止・腰捻りストレッチ
- 両膝を揃えて真っ直ぐに椅子に座る
- 椅子の背もたれの後ろで両手を合わせて組む
- 鼻で息を吸い、ゆっくり口で吐きながら、右へと上半身を捻る
- 鼻で息を吸いながら、右へ捻った上半身をゆっくりと正面に戻す
- 左側も同様にする
- 3セット
腰に柔軟性を持たせる他に、背中も緩ませます。
◉ 腰痛防止・前屈ストレッチ
- 両足を揃えて椅子に座る
- 背筋を伸ばしたまま、前屈をする
- 両手を後方から回して、それぞれの椅子の前足を掴む(※オフィス用の椅子は、前足がないので、両手をそのまま床に向けて伸ばす)
- 30秒その状態をキープ
腰の可動域を広げて、柔軟性を持たせます。
◉ 脹脛ケア•爪先ストレッチ
- 両足を拳1個分空けて、椅子に座る
- 踵を上げて、爪先立ちをし、15秒キープ
- 次に踵を下ろし、爪先を上に上げ、15秒キープ
- この一連の動きを3セット
脹脛の張りを緩和するだけではなく、足首も和らげます。
◉ 腰痛防止•爪先ストレッチ
- 椅子に両足を拳1個分空けて、浅く座る
- 骨盤、背筋を真っ直ぐに伸ばす
- 右足を真っ直ぐ前に伸ばす
- 右足の爪先を上に上げる
- この状態で30秒キープ
- 左足も同様にする
- 左足戻し、右足を真っ直ぐに伸ばす
- 右足の爪先を前に真っ直ぐに伸ばす
- 左足も同様にする
太腿の裏側をストレッチする事で、腰痛防止をします。
まとめ
腰痛で悩んでいる方は、世代を問わず、多いですね。デスクワークが主流になっている以上、凝りの問題はついてまわるでしょう。だからこそ、日常的にケアや自主的にストレッチをしていく事は、自分の健康管理に必要な事です。会社によっては、やりにくい所もあるかもしれませんが、1時間仕事したら5分、椅子を使ったストレッチを是非やってみてください。1ヶ月後、体の変化を感じるはずです。