最近、1日の理想的なウォーキングの歩数は、8000歩であると言われております。時間に換算すると、約84分になります。しかし、のんびりと普段の歩き方でこのボリュームでウォーキングをしても、健康面でもダイエット面でも何の効果もありません。それでは、8000歩を効果的にウォーキングをする為のコツや8000歩の効果などについて詳しく解説していきましょう。
健康維持に必要なウォーキング時間と歩数
ウォーキングの身体への効果として以下の事が挙げられます。
- 下半身の筋力が付く。
- 血流が良くなり、肩凝りが解消される。
- 脳が活性化する。
- リンパの流れが良くなり、免疫力が付く。
- 睡眠の質が良くなる。
このような効果を実際に出すためには、1日に8000歩、時間に換算して84分と言われております。しかし、普段の歩き方では、効果は出せません。あくまでもスポーツとしてのウォーキングのやり方で、効果を出せるのですね。ですので、「ウォーキング=歩く」という図式ではなく、ランニング・ジョギングと同様、スポーツの一環として捉える事が必要です。
但し、全ての年齢層に当てはまるわけではありません。75歳以上の場合は、1日5000歩を目標にします。60歳以下であれば、年齢に関係なく1日8000歩を目標にしましょう。1日4000歩以下であると色々な病気のリスクが高くなる可能性や筋力が低下し、加齢と共に下半身の衰えが早まる可能性があると言われております。
若い年齢層でも、特に内勤の場合、パソコン業務が主流の為、通勤時以外に歩く事はほとんどありませんね。OLの1日の平均歩数は6000歩と言われております。しかし、普段の歩き方での歩数での数字ですので、ウォーキングの効果は期待出来ません。ですので、この6000歩をウォーキングの正しいやり方で歩いてみたり、残りの2000歩を確保するために、一駅前で降りて歩いてみたりと工夫をすると良いでしょう。
ダイエットに必要なウォーキング時間と歩数
ウォーキングの身体への効果を5つ挙げましたが、この効果こそがダイエットにもつながっていくのですね。筋力が付く事で、基礎代謝が上がります。筋肉は、脂肪よりも重いので、最初は体重が増加しますが、その後は、脂肪燃焼をしやすい効率の良い身体になりますので、痩せやすい状態になります。若しくは、体重の大幅な減少がなくても引き締まったスリムな体型になっていきます。
血流が良くなる事で、老廃物がしっかり流されますので、浮腫みがなくなります。また、睡眠不足は、疲労が取れませんので、老廃物が溜まり、体重が増加する傾向にあります。
よって、ウォーキングは、正しいやり方で行えば、ダイエット効果もあるのです。
一般的に歩き始めてから脂肪燃焼まで、15分〜20分掛かると言われておりますので、最低30分〜40分を目安にします。しかし、やや速いスピードでの30分、歩数に換算して1万歩が望ましい効果を得ることが出来ます。普通に歩いていては、なかなか脂肪燃焼も難しく、ダイエット効果を得ることは出来ません。あくまでもスポーツとしてのウォーキングを心掛けてください。
但し、最初から30分で1万歩は大変ですので、やり始めは、5分で4000歩、慣れてきたら10分で6000歩、20分で8000歩というように、2ヶ月かけて2000歩ずつ増やしていくといいですね。
その他にダイエット効果をより出すためにウォーキングだけではなく、別に筋トレをする事をお勧めします。勿論、ウォーキングによって筋肉は付きますが、別に筋トレをする事で、筋肉が効率よく付くので、脂肪がより一層燃焼しやすくなります。ダイエットの効果がより早く現れるのですね。
1日8000歩の効果とは
現在、理想の歩数が、1日8000歩と言われております。この歩数を割り出したのは、青柳幸利さんというお医者さんです。長期間の研究結果から導き出されたこの数値は、信頼出来るものとされております。群馬県中之条町で2000年から65歳以上の住民5000人を対象に身体活動と病気の予防の関係を調査したものなのですね。
そのデーター分析より1日8000歩、かつ中強度の運動レベルで時間に換算して20分のウォーキングが必要という事ですが、具体的に予防出来る病気は、
- うつ病
- 認知症
- 心疾患
- 脳卒中
- ガン
- 動脈硬化
- 骨粗鬆症
- 下半身筋力低下による歩行補助
などが挙げられます。
また、補足として、朝にウォーキングをする事で、太陽の光を浴びることから、セロトニンの分泌量が増えますので、脳が活性化されます。そして、気分も爽快になりますので、物事に対し、前向きな気持ちになれるのですね。「病は気から」というように、前向きな気持ちになる事で、健全な精神になり、それが健康へと導くのですね。南国の人が、陽気な気質である事も、このセロトニンの分泌量が大きく関わっているのです。
以上、1日8000歩という数値は、きちんとした実験結果から得られた根拠のあるものですので、ウォーキングをする際は、この数値を目標にすると良いでしょう。
1日8000歩を達成する為のコツ
日本人の平均歩数が、20歳〜64歳までの男性で約7000歩、65歳以上の男性で約6000歩、20歳〜64歳までの女性で約6000歩、65歳以上の女性で約5000歩という厚生労働省によるデーターがあります。
よって、理想とする8000歩には、届いておりません。勿論、時間を取ってスポーツとして中強度のレベルでのウォーキングをする事が、一番お勧めではありますが、最初から8000歩を目指してウォーキングをしようと思っても続かない可能性があります。また、筋肉や関節を痛める危険性があります。
そこで、先ずは、中強度のレベルでウォーキングをし始める場合は、歩数を目標とせずに時間を設定すると良いでしょう。可能な時間を設定し、数週間継続し続ける事です。慣れてきたら、時間を延ばし、また万歩計を付けてみるのです。ある一定の期間続ける事で、自分の時間と歩数の相関数値が分かってきますので、少しずつ調整し、理想指数に近づけていくのですね。
それから、なかなか中強度のレベルでウォーキングを別に時間を取ってする事が難しい場合は、普段の生活でなるべく歩く事を増やす工夫をする事です。または、歩く事に代用出来る動作を意識してする事ですね。
例えば、
- エレベーターやエスカレーターを使わないで、階段を利用する。
- 目的地の一駅前で降りて歩く量を増やす。
- 毎日清掃をする。
- 車ではなく、公共機関を利用する。
- ストレッチやラジオ体操をする。
などが挙げられます。以上の動作もウォーキングの代用になる動きですので、歩数に換算する事が出来るのです。そして、大事な事は、継続する事です。やったりやらなかったりでは、ほとんどウォーキングの効果は出ません。出来れば、どの動作でも毎日する事、2日以上は空けない事を心掛けてくださいね。トータルで、8000歩を目指しましょう。
ウォーキング以外の運動を歩数に換算すると
参考までにウォーキング以外の運動を歩数に換算してみましょう。
- ジョギング 20分 4000歩
- エアロビクス 30分 4000歩
- テニス 30分 4000歩
- ボウリング 1ゲーム 2000歩
- バレーボール 30分 5000歩
- ゴルフ 1ラウンド 12000歩
- 水泳 100m 475歩
- サイクリング 1km 300歩
- ラジオ体操 1回 500歩
- 軽いスポーツ 30分 3000歩
- 中強度のスポーツ 30分 4000歩
- 重いスポーツ 30分 5000歩
軽いスポーツとは、カヌー、ボウリング、ビリヤードなどであり、中強度のスポーツとは、テニス、卓球、サーフィン、乗馬、スキー、スケート などであり、重いスポーツとは、登山、バスケットボール、サッカー、バレーボール、野球などが相当します。
ですので、以上のような運動を既にしている場合は、以上の数値を参考に歩数に換算して、調整してみましょう。また、これから何か別の運動をしたい場合も以上の数値を参考にして1日8000歩を目指してみましょう。
まとめ
健康な生活を送るためには、1日8000歩、ダイエット目的であれば1日1万歩が理想です。通常レベルで時間に換算して84分、中強度レベルで20分です。ウォーキングだけではなく、他の運動でもまた生活動作でも代用が出来ますので、うまく普段の生活に取り入れて、毎日、意識的にスケジュールに入れてみましょう。そうする事で、年齢を重ねても健康的な生活を送る事が出来ますよ。
参考までに、ウォーキングのやり方記事をご覧ください。