サンサンと輝く太陽の光を浴びながらするウォーキングは気持ちが良いですよね?気持ちが良いという理由だけではなく、朝のウォーキングが健康に良いという説には、根拠があるのです。どのような病気予防になるのか、などについても触れながら、朝の時間帯の効果について解説していきますね。
ウォーキングの病気予防
日本の高齢化社会、また業務のパソコン化に伴い、社会全体が健康を意識するようになってきました。運動不足による健康への弊害も実際に生じてきているのですね。そこで、気軽に誰でも出来るウォーキングを最近、各自治体で推奨しております。
それでは、ウォーキングで実際にどのような病気の予防になるのでしょうか?
ウォーキングによって実際に病気予防につながるという研究結果があります。その研究結果を参考にして、ウォーキング推奨事業を始める自治体が増えてきているそうなのですね。この研究は、東京都健康長寿医療センター研究所、老化制御研究副部長の青柳幸利医学博士が、群馬県中之条町で、15年間にわたりしてきたものです。
1日24時間365日の生活行動を15年間、65歳以上の全住民5000人を対象に行ってきたもので、この研究によって、ウォーキングが持つ健康の秘訣が明かされたとのこと。この研究結果は、日本のみならず、世界中の医療関係者が大注目する事になりました。
その青柳先生の研究結果によると、以下の病気が予防されます。
- 鬱病
- 寝たきり
- 脳・心疾患・認知症
- 動脈硬化・高血圧・脂質異常症
- メタボリックシンドローム
- 一部の癌
このように血流や血圧が原因の病気が主流ですね。血流や血圧にアプローチしていく事が、ウォーキングをするメリットと言えるのです。
では、次の項目でよく対比されるジョギングと比較しながらウォーキングの具体的な健康効果について解説していきましょう。
ウォーキングの方がランニングより健康的?
ウォーキングと同様に、ランニングも健康に良いという理由で流行ってますね。ウォーキングもランニングも共に有酸素運動です。体内に酸素が入ることで、脳が活性化されて、体内のあらゆる機能へプラスの効果をもたらします。ウォーキングとランニングの共通する健康効果は、
- 血流が良くなることで、血圧・血糖値の改善がされる。
- 善玉コレステロールの増加、中性脂肪の減少。
- 免疫力向上。
- 筋力アップ。脂肪燃焼効果向上。ダイエット効果がある。
- 自律神経のバランスの調整。
- 肩凝り改善、美肌効果。
などが挙げられます。ですので、ランニングもウォーキングと同様に健康に良い運動なのですね。しかし、ランニングの場合は、運動強化がウォーキングよりも強く、激しいので、やり方を間違えるとかえって健康を損なう危険性があります。
ランニングは、身体に対する負荷が大きいため、正しいフォームと無理のないランニング時間を心掛けないと、筋肉が付くどころか、かえって痛めてしまいます。膝への負担も大きくなります。そして、心臓や血管への負荷が大きのですね。
ですので、ランニングも健康への効果があるとはいえ、やり方次第では、健康への弊害が出てしまう危険性があるのです。よって、取り組みやすさの点から言っても、ウォーキングの方が、ランニングよりもお勧めなのですね。ウォーキングの方が、ランニングよりもそのような危険性が小さいのです。
朝の時間のウォーキング効果
人間は、太陽の光を浴びないと体内時計が狂いやすくなり、生体リズムを崩します。自律神経が乱れやすくなるのです。それに伴い、健康への悪影響を及ぼします。ですので、朝日を浴びるという事は、人間の身体にとって必須なのです。
朝にウォーキングをする事で、朝日をしっかりと浴びますので、体内リズムが整います。1日は、24時間ですが、人体の体内時計は25時間サイクルとなっております。これを自然のリズムと同じ24時間に調整しているのが、太陽の光なのですね。
また、太陽の光を浴びることで、やる気や前向きな気持ちにさせる脳内物質のセロトニンの量が多く分泌されます。セロトニンの量が減少すると、疲れやすく、だるさも感じやすくなります。ですので、朝にウォーキングをすることで、セロトニンの分泌量が増え、前向きな気持ちになり、ストレスも解消されるのです。
それから、朝の時間にウォーキングをする方が習慣化しやすい傾向にあります。昼間の時間は仕事をしている場合は、ウォーキングは出来ませんし、また夜の時間は、残業や飲み会の予定が入ったりするので、習慣化が難しいのです。
健康への効果を出す為には、継続してある一定の時間をウォーキングしなくてはなりません。習慣化するにも朝の時間にするほうが適していると言えるのです。
健康効果が出るウォーキング時間
先に紹介しました青柳先生の研究結果によると、1日8000歩、そのうちに中強度レベルの歩き方を20分、歩くと健康維持につながると言われております。
日本人の平均歩数が、20歳〜64歳までの男性で約7000歩、65歳以上の男性で約6000歩、20歳〜64歳までの女性で約6000歩、65歳以上の女性で約5000歩という厚生労働省によるデーターがあります。
ですので、歩数に換算した場合、ほとんどの日本人は、健康の為の理想の歩数に届いておりません。別に運動をしていないのでしたら、この現状ですとあらゆる病気のリスクが高まります。歩き始めてから約15分〜20分で脂肪燃焼しますので、最低でも30分は、継続してウォーキングをすることですね。8000歩を時間に換算すると84分ですので、1日の中で合計8000歩を目指すようなやり方で、無理なくウォーキングをしてみましょう。
また、世界心臓連合は、脳卒中や心臓病を予防する為に、「1日30分のウォーキングを週5回」行うことを推奨しております。高齢化が進んでいる先進国では、健康に対する意思が高まっているのです。
そして、大事なポイントは、青柳先生の指摘にあるように、ウォーキングを中強度レベルでする事も忘れてはなりません。つまり、普段の歩き方ではなくて、スポーツとしてのウォーキングをすることです。ウォーキングには、正しいフォームとやり方があります。その歩き方で、1日の中に20分、中強度レベルで歩いてみると良いでしょう。
朝の時間のウォーキングの注意点
朝、起きたばかりの身体は、硬直している状態です。関節は硬く、血液はドロドロの状態なのですね。そこで、まずは朝、ウォーキングをする前に以下の事に注意をして、取り組んでください。
- 起きたらすぐにコップ一杯の水を飲む。
- 起床時にすぐに運動はしない。
- 起床時にストレッチを入念にして関節、筋肉をほぐしておく。
- 長時間のウォーキングをする場合は、先に朝食を摂る。
朝の起床時は、血液内の水分が汗で抜けてドロドロの状態であり、血栓が出来やすく、血圧が高くなりやすいため、心筋梗塞、脳梗塞になりやすいのですね。ウォーキングは、軽い運動ですが、寝ていた状態から直ぐに歩き始める事で、急激に血流が速くなり、血圧が上昇するので、危険なのです。
ですので、起床時に直ぐにウォーキングする事は避け、必ず時間を空けてから取り組む事をお勧めします。また、血圧が元々高い方や、高齢の方は、朝のウォーキング自体を避けた方が良いでしょう。
それから、起床時は、筋肉が固まっており、同様に関節も固まっております。そのような身体の状態で運動をするとかえって怪我をする可能性がありますので、起床時に入念にストレッチをしてから、ウォーキングをする方が良いですね。
睡眠中は、水分を取っておりません。かなりの長い時間、水分を取ってませんので、身体は、軽い脱水症状と言えます。ですので、起床時には直ぐに水分を補給する事。また、起床時にドロドロになっている血液は、水分を補給する事で、サラサラになり、血栓が出来にくい状態になりますので、起床時水分補給は必須です。
また、ウォーキング前、ウォーキング中、ウォーキング後もしっかりと水分を取る事ですね。ウォーキングは軽い運動ですが、全身運動でもありますので、身体に結構負担が掛かります。ですので、思った以上に水分補給をする事は大事なことなのです。
まとめ
現在、寿命が延びた為、日本のみならず、世界的に健康についての意識が高まっております。老若男女問わず、特別な技術や用具を必要としないウォーキングが、世界的に推奨されております。何か好きな運動をする事が一番良いとは思いますが、手軽に出来るウォーキングを意識的に始めてみてはいかがでしょうか。信頼出来るデーターを基に普段の生活のリズムの中に計画的に行う事で、いつまでも健康でステキな人生を送ることが出来るでしょう。
参考までにウォーキングの正しいフォームについての記事をご覧ください。