ダイエットというと、兎角、食事の量を減らしたり、また食事の回数を減らしたりする事が多いですが、効率良く脂肪燃焼させるためには、きちんと食事をする必要があります。食事を抜かすなどをしての急激なダイエットは、リバウンドの恐れもありますが、病気への引き金になり得ることもあります。健康的にダイエットをし、その体重を維持していくには、脂肪燃焼に適切な運動と食事のセットプランが必須になります。それでは、その運動と食事のセットプランを紹介しますね。
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脂肪燃焼に必要な基礎代謝
脂肪燃焼といえば、基礎代謝が大いに関わってきますね。基礎代謝量が多ければ痩せやすい、健康的な身体と言えます。では、そもそも基礎代謝とは、何でしょうか?
基礎代謝とは、私達の身体を動かす基本的なエネルギーの事です。つまり、生きていくための最低限必要な生命活動であり、内臓を動かしたり、体温を維持する為などに使われるエネルギーなのですね。
1日の総消費エネルギー=基礎代謝(約70%) + 生活活動代謝(約30%)
基礎代謝の中で、最もエネルギー消費が多いのは、筋肉です。筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい身体になります。よって、筋肉量が少なく、脂肪が多いと痩せにくい身体になるのです。
故に、脂肪燃焼を効果的にするメカニズムの1つとして、筋トレが有効なのです。基礎代謝を上げて、効率の良い身体を作っていく上で、筋トレはオススメです。
参考までに以下の厚生労働省による年代別の平均基礎代謝量についてご覧ください。
- 18〜29歳 男性 1,550 女性 1,210
- 30〜49歳 男性 1,500 女性 1,170
- 50〜69歳 男性 1,350 女性 1,110
- 70歳以上 男性 1,220 女性 1,010
単位; kcal / 日
このデーターを参考にして、基礎代謝量が平均値より少ない場合は、基礎代謝量を上げるように筋トレや運動をするなどをしてみてください。最近の体重計は、身長、年齢、性別などの個人データーを入力しておけば、体重を測った時に自分の体脂肪率、そして基礎代謝量も算出されます。手頃な価格で購入出来ますので、健康管理に是非活用してください。
ちなみに私は、フラ講師ですので、ほぼ毎日、筋トレをし、踊りの練習などで身体を動かしてますので、平均よりも基礎代謝は多いです。筋トレや運動をすると確実に基礎代謝量は増えます。
脂肪燃焼に必要な栄養素
効果的な脂肪燃焼をする為には、運動の他に食事も重要事項です。脂肪燃焼をする上で、効果的に促す栄養素と、絶対に必要な栄養素があります。
今回は、効果的に促す栄養素ではなく、実際に脂肪燃焼をするのに必要な栄養素について紹介しますね。
それでは、脂肪燃焼をするメカニズムについて以下の記事をご覧ください。
脂肪燃焼の過程の中で、重要な事は、脂肪を代謝させて、しっかりと筋肉細胞まで届けてあげることです。この事が脂肪燃焼に関わる栄養素についてポイントになります。
◉ ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質を代謝させます。糖質の代謝は、脂質の代謝に大きく関わります。どういうことかと言いますと、
脂質は糖質が代謝された後に代謝されますので、糖質が代謝されないと脂質は代謝されないのですね。よって、最初の段階で糖質を代謝させるビタミンB1は必要になります。
ビタミンB1が多く含まれている食べ物
- 豚ヒレ肉 0.98 mg
- 生ハム 0.92mg
- 豚モモ肉 0.9mg
- たらこ 0.8mg
- ウナギ 0.75mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるビタミンB1の摂取量は、
- 男性 1.2ー1.5グラム
- 女性 0.9ー1.3グラム
と言われております。ビタミンB1の場合は、過剰に摂取しても排出されますので、問題はありません。ですので、どんどん取っていきましょう。
◉ ビタミンB2
ビタミンB2は、脂肪を代謝させます。
ビタミンB2が多く含まれている食べ物
- 豚レバー 3.6mg
- 牛レバー 3.6mg
- 鶏レバー 1.8mg
- 鶏ハツ 1.1mg
- 牛ハツ 1.0mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるビタミンB2の摂取量は、
- 男性 1.1ー1.7グラム
- 女性 1.1ー1.4グラム
と言われております。ビタミンB2の場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ L-カルニチン
次に脂肪燃焼の過程で、しっかりと脂肪を筋肉細胞の中にあるミトコンドリアの中まで届けてTCAサイクルされるようにしなければいけません。
L-カルニチンが、脂肪をミトコンドリアの中までしっかりと届ける役割をします。
脂肪を代謝させても、L-カルニチンが体内に無いと脂肪燃焼が出来ないのですね。L-カルニチンは、肝臓や腎臓で作る事が出来ます。しかし、20代を過ぎると一気に減ってしまいますので、代謝を上げ脂肪をしっかりと燃焼させる為にもL-カルニチンを摂取する事は重要な事なのです。
L-カルニチンが多く含まれている食べ物
- ヤギ肉 220mg
- マトン肉・ラム肉 190mg
- 牛肉 120mg
- 豚肉 27mg
- 牡蠣 24mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるL-カルニチンの摂取量は、体重1キロにつき20mgとされております。L-カルニチンも多く摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ パントテン酸
脂肪を運搬する働きをするのが、L-カルニチンですが、脂肪がL-カルニチンに運搬される為には、パントテン酸で構成されるコエンザイムA(補酵素A、またはCoA)と結合していなくてはなりません。
パントテン酸が多く含まれている食べ物
- 鶏レバー 10mg
- 豚レバー 7mg
- 卵の卵黄 4mg
- 納豆 4mg
- タラコ 3.5mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるパントテン酸の摂取量は、
- 男性 5ー7グラム
- 女性 5ー6グラム
と言われております。パントテン酸の場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ ナイアシン
ナイアシンは、脂肪、糖質、たんぱく質の三大栄養素を代謝させるとても重要な栄養素です。脂肪を精製して燃えやすい状態にする「β酸化」や、最終的に脂肪を燃焼させる時にも必要な栄養素になります。
アルコールの分解をするので、アルコールを過剰摂取する人には不足がちな栄養素でもあります。
ナイアシンが多く含まれている食べ物
- タラコ(生) 50mg
- マグロ 21mg
- カツオ 19mg
- イワシ 16mg
- 豚レバー 14mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるパントテン酸の摂取量
- 男性 11ー16mg/NE
- 女性 10ー14mg/NE
と言われております。ナイアシンの場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ ビタミンB6
ビタミンB6は、肝臓に蓄積される脂肪を代謝させたり、血糖値を調整する働きがあります。ダイエット食品にもよく含まれてます。ビタミンB6は、最終的に脂肪が燃焼される時に必要な栄養素であり、ビタミンB6が不足していれば脂肪燃焼されません。
ビタミンB6が多く含まれている食べ物
- タラコ(生) 50mg
- マグロ 21mg
- カツオ 19mg
- イワシ 16mg
- 豚レバー 14mg
※100グラムあたり
1日に推奨されるビタミンB6の摂取量
- 男性 1.2ー1.5グラム
- 女性 1.2ー1.3グラム
と言われております。ビタミンB6の場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ ビタミンB12
ビタミンB12は、TCAサイクルで脂肪燃焼を起こす時に必ず必要な栄養素です。
ビタミンB12が多く含まれている食べ物
- シジミ 62ug
- アカガイ 59ug
- スジコ 54ug
- アサリ 52ug
- ホッキ貝 48ug
※100グラムあたり
1日に推奨されるビタミンB12の摂取量
- 男性 2.0ー2.5ug
- 女性 2.1ー2.5ug
と言われております。ビタミンB6の場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ ビオチン
ビオチンは、直接、脂肪燃焼させるのに重要な栄養素であると同時にパントテン酸やビタミンB12の働きを強める栄養素です。3大栄養素の代謝にも関わっていると共に、TCAサイクルで脂肪燃焼させる為の必須の栄養素です。
ビオチンが多く含まれている食べ物
- 鶏レバー 62ug
- 豚レバー 59ug
- カレイ 54ug
- イワシ 52ug
- 卵黄 85 ug
- 納豆 18ug
※100グラムあたり
1日に推奨されるビオチンの摂取量
- 男性 50ug
- 女性 50ug
と言われております。ビオチンの場合も同様に過剰に摂取しても尿によって排出されますので、問題はありません。
◉ 葉酸
葉酸は、血液を作る栄養素としてよく知られています。妊婦の方は、特に取ったほうが良いと言われております。脂肪燃焼にとっても、重要な栄養素で、TCAサイクルで脂肪燃焼させるのに必須です。
葉酸が多く含まれている食べ物
- 鶏レバー 1300ug
- 牛レバー 1000ug
- ほうれん草 210ug
- おくら 110 ug
- 納豆 18ug
※100グラムあたり
1日に推奨される葉酸の摂取量
- 男性 200ug
- 女性 200ug
- 妊婦 450ug
- 授乳婦 280ug
葉酸は、普通の食事で摂り過ぎる事はほとんどありません。しかし、サプリなどで過剰摂取した場合は、身体が浮腫んだり、食欲不振、吐き気などを催す事がありますので、サプリを飲む場合は規定の量を守りましょう。
以上が、脂肪燃焼の為の必要な9つの栄養素になります。それに加えて重要な栄養素が、糖質です。脂肪燃焼のメカニズムの流れの中で、脂肪が代謝されるのは、糖質が代謝された後です。この流れをなくして脂肪燃焼は行われません。
ダイエットの為に、糖質を省く傾向にありますが、炭水化物を食べない事をしていくと、長期的には、健全なダイエットには繋がらないのですね。健康的なダイエットを目指す上でも、きちんと炭水化物は取るようにしましょう。
体脂肪が増える原因とは
人の見た目を左右するのは、体重ではなく、体脂肪です。脂肪の体積は筋肉の約2.7倍もあり、その為に皮下脂肪内臓脂肪が多い人ほど太って見えるのですね。
体脂肪は増える原因は以下に挙げられます。
◉ 食べ過ぎ
- カロリーと栄養の知識不足。
- きちんと噛まないで呑み込んでしまう。
- ながら間食が多い。
- 食事が不規則。
- こってり系が好き。
- アルコールの摂り過ぎ。
◉ 運動不足
基礎代謝が低いことも体脂肪が増える原因になります。
- 体温が35℃である。
- 週1回以上、汗をかく運動をしない。
- 睡眠不足気味である。
- テレビを見る時間が圧倒的に多い。
- デスクワークでほとんど身体を動かさない。
◉ 加齢
年を重ねると、基礎代謝が落ち込み、消費エネルギーが小さくなります。その状態で、食事量が変わらず運動消費量が減少すると、中年太りになるのですね。
どうしても加齢と共に効率の悪い身体へとなっていきますので、ダイエットのみならず、健康の為にも運動と食事管理をする必要があります。
それでは、次項で、ダイエット・健康管理の為の運動と食事のセットプラン、題して「脂肪燃焼プロジェクト」を紹介しましょう。
脂肪燃焼に効果的な1日の運動+食事プラン
脂肪燃焼を効果的にする食事プランでの重要な事は、
- 朝食を必ず食べること。朝起きて、朝食を食べる事で、身体が目覚めるため、代謝が上がり、消費エネルギーが多くなり、痩せやすくなります。
- 前項での脂肪燃焼に必要な9つの栄養素を意識的に食事メニューに取り入れること。
- 食事のお供に緑茶を用意すること。緑茶に含まれているカテキンは、ポリフェノールの一種で肝臓や筋肉で脂肪を燃焼させるのを助ける働きがあると言われております。更に、カテキンには交感神経の働きを活発にさせますので代謝がどんどん上がり、消費されるエネルギーが増えていきます。
- ミネラルを沢山とること。ミネラルをビタミンと一緒に摂る事で、身体の栄養をエネルギーに変える働きを良くする潤滑油的な効果があります。つまり、身体に脂肪が溜まりにくくなるのですね。ビタミンとミネラルを一緒に摂るには、野菜をいっぱい食べることです。
そして、体脂肪を減らす栄養のバランスが取れた食事は、和食なのですね。代表的なメニューは、
- ご飯
- ワカメと豆腐味噌汁
- 焼き魚
- 和え物
- 煮物
- 酢の物
このメニューが高タンパク質で、低カロリーな理想的な食事になります。
それでは、一例ではありますが、美容と健康もテーマとしているフラダンス教室の運営者として、オススメの1日の「美と健康」維持のためのプランを紹介しましょう。
- 朝起きたら、直ぐにコップ一杯水を飲む。寝ている間に血液はドロドロの状態です。血流の悪さは、美容と健康の敵ですので、血液の流れを良くしておきます。
- 好きな音楽をBGMで流す。気分が高揚します。精神的なものは、身体にも影響を及ぼします。朝から気分を、テンションを上げておきます。自律神経のバランスも整えます。
- 10分〜15分程度、ストレッチをする。寝起きの身体はカチコチです。関節の硬さは怪我の原因にもなります。また、脂肪燃焼を促す血管の流れが悪いと、うまく脂肪燃焼に必要な栄養素が体内に行き渡りません。※時間がない方は、5分程度のストレッチでもいいですね。
- シャワーを浴びる。血液の循環が良くなり、交感神経の働きを活発にさせます。よって代謝が上がります。
- 朝食を食べる。朝食を食べる前にコップ半分の牛乳か豆乳を飲んで吸収速度を緩やかにします。サラダ、ヨーグルトの乳酸菌を摂取します。ちなみに私は、しっかり腸まで届く明治乳業のR-1を朝食前に飲んでます。
- 昼間は、仕事の方が多いですね。仕事の合間にストレッチをする事をオススメします。営業の方であれば、ついでにウォーキングが出来ますが、デスクワークの方は、座りっぱなしですので、身体が固まってしまいます。
- 帰宅後は、筋トレ、ストレッチをする。可能であれば、軽い運動をする方が良いですね。毎日出来なくても、なるべく週に何度か運動をする事をオススメします。
私の場合は、仕事柄、レッスンの中で、筋トレもしてますし、見本を見せるために、ステップや踊りの練習もしておりますので、身体を動かす頻度は多いですが、それでも毎日の生活の中で、毎朝、毎晩ストレッチをしております。
また、脂肪燃焼の効率が悪くなる原因の1つとして、睡眠不足が挙げられますが、快適な睡眠を取るためにも、身体を緩めること、脳だけではなく、身体を使って適度な疲労を感じさせる必要もありますので、是非、筋トレ、ストレッチ、軽い運動を生活の中に取り入れてみてくださいね。上記のプランは一例ですが、この様な事を心掛けていくと、美と健康を維持していけることは間違いないですよ。
まとめ
誰でも、ずっと健康で元気に人生を送りたいですよね。好きなだけ食べて、好きなだけ寝ていたり、不規則な生活を送っていては、美と健康は手に入りません。何歳から始めればいいというものではなく、若ければ若いうちほど、運動や食事管理に気をつけていけば必ず将来は、素敵な人生を送ることが出来ますよ。
こちらの記事に室内でも出来る有酸素運動を紹介しております。参考までにご覧ください。